HIGH ALTITUDE
MAGAZINE

城西大学 男子駅伝部 
座談会(中編)

前回、「第99回東京箱根間往復大学駅伝競争(以下、箱根駅伝)」で総合9位に入賞した、城西大学男子駅伝部の野村颯斗選手(3年、1区、来年度主将)、山本唯翔選手(3年生、5区新記録更新、来年度副将)、平林樹選手(2年、9区、来年度副将)の3人に、箱根駅伝での活躍ぶりについてお話を伺いましたが、中編では、「低酸素ルーム」のトレーニングについてお聞きいたしました。

―早速ですが、城西大学男子駅伝部ではトレーニングに「低酸素ルーム」を利用していますよね。どんな効果があるのか教えてください。
野村:低酸素ルームには、トレッドミルというランニングマシンとバイクが設置されています。私は、低酸素ルームで1時間ぐらいのジョギングやポイント練習(2分間ダッシュを20本)をしています※。

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故障者がバイクでリハビリをしていることもありますよ。試合前になるとほぼ毎日、低酸素ルームでトレーニングしています。基本的には、多くて週2回くらいで低酸素ルームを利用しています。

※城西大学男子駅伝部の特別メニューのため、通常の会員様と異なるトレーニング方法となります。

山本:特に去年、箱根駅伝の前はずっと「低酸素ルーム」で練習していました。標高2000,3000mの設定で走ることなどの、ポイント練習を行っています。低酸素ルームでのトレーニングは普段、外で行っているトレーニングとは少し違って、心肺に負荷をかけることができます。低酸素のトレーニングは、地上よりもきつくなる瞬間が早いため、心肺機能を鍛えることに効果があります! 低酸素でのトレーニングをするとしないとでは、だいぶ差があるのではないかと感じています。

平林:低酸素状態だと酸素が取り込みにくくなるので、普通に走るよりも負荷がかかり、きつい状態になります。もちろん体だけではなく、精神的にも。「低酸素ルーム」でのトレーニングを続けることで、練習がハードなため「粘る力」が身についたと思っています。

―野村選手、昨年が怪我で悩まれたとのことでしたが、「低酸素ルーム」でどんなリカバリーをなさっていたのですか?
野村:怪我をしたら、治りを早くするために「低酸素ルーム」には入りません。しかし、怪我が治り次第、「低酸素ルーム」に入ってトレーニングをします。低酸素ルームでのトレーニングを重ねることで、他の選手との練習に追いつくのがスムーズだと実感しました。

(後編に続く)